2.アトラクションの背景の物語に注目する①〜スプラッシュ・マウンテン編〜
「ディズニーは人生の糧」と信じる筆者が、週に1度大人が本気で楽しめる新しい東京ディズニーリゾートの楽しみ方を提案していく、こちらのコーナー!
今回ご紹介するのは、「アトラクションの背景に広がるストーリーに注目する」方法です。
皆さんは東京ディズニーリゾートでアトラクションに乗るとき、どれだけストーリーについて考えていますか?
実はストーリーについて考えて乗るのと、考えずに乗るのでは、見えてくる景色も全然違うものになるんです!
今日はその第一弾として、「スプラッシュ・マウンテン」にまつわるストーリーを例にご紹介します。
スプラッシュ・マウンテンの原作って?
実際アトラクションでは、どんなストーリーになっているの?
どうしてキャラクターのことはあまり知られていないの?
スプラッシュ・マウンテンの原作って?
日本人のスプラッシュ・マウンテンの認知度は、凄まじいと思います。
東京ディズニーランドに行ったことがない人でも、名前は聞いたことがあるという人が多いのではないでしょうか?
このアトラクションについて、「とりあえず丸太みたいなボートに乗って落ちるアトラクション」という風に思いがちですよね。
でも実は、スプラッシュ・マウンテンは70年も前に公開された、あるディズニー映画をベースに作られたアトラクションなんです。
ベースとなった作品は、『南部の唄』(1946)という長編映画です。
この映画は、実写とアニメーションを織り交ぜたストーリーになっていて、白人の少年と黒人のおじいさんの交流が描かれています。
おじいさんが少年にいくつものおとぎ話を聞かせるのですが、そのおとぎ話がアニメーションで表現されているんです。
おとぎ話に登場するのは「ウサギどん」(ブレア・ラビット)、「クマどん」(ブレア・ベア)、「キツネどん」(ブレア・フォックス)というキャラクターで、意地悪なクマどんとキツネどんを、ウサギどんが毎回知恵をきかせて出し抜く展開になっています。
↑スプラッシュ・マウンテン近くの広場でも、3人に会うことができますよ!
スプラッシュ・マウンテンでは、この3人のキャラクターの世界に入ったという設定で物語が進んでいきます。
実際アトラクションでは、どんなストーリーになっているの?
アトラクションを通しての大まかなストーリーはこんな感じです。↓
ある日ウサギどんは、「笑いの国」という場所があることを知り、旅に出ます。
そこにクマどんとキツネどんが現れ、邪魔をされますが、ウサギどんはうまく出し抜いていきます。
しかし、とうとうキツネどんに捕まってしまいます。
そこでウサギどんは機転を利かせて、「お願いだからイバラの茂みにだけは投げ込まないで!」と懇願します。すると、予想通り滝の上からイバラの中へ投げ込まれてしまいます!
でも、実はイバラの茂みの中はウサギどんの住んでいる国でした。
「笑いの国」も、本当は最初から自分の住んでいる場所にあったんだということがわかります。
こんな感じです!
アトラクションに乗ってる時はキャラクターの声も聞き取りづらいし、ストーリーどころではないと思うのですが、実はこんなストーリーに沿っていたんですね!笑
どうしてキャラクターのことはあまり知られていないの?
でも、このウサギどん、クマどん、キツネどんの認知度って、他のキャラクターに比べるとめちゃくちゃ低いですよね。
それはどうしてなのでしょうか??
実は、このアトラクションのベースとなっている『南部の唄』は、現在アメリカでも日本でも出回っていないんです。
というのも、「全米黒人地位向上協会」(NAACP)という組織が、「この映画では、黒人と白人が平等な立場として描かれているが、実際当時はもっと差別があったはず。これは誤った歴史認識を植え付けかねない」と抗議したんですね。
それ以来、アメリカではもちろん、現在は日本でも、DVD化もテレビ放送化もされていないということなんです。
なんだかちょっぴり悲しいですね。
いかがでしたでしょうか?
「とりあえずテンションを上げるために行っとこう!」というノリで乗りがちなスプラッシュ・マウンテンですが、是非一度はアトラクションの隅々まで観察しながら乗ってみることをオススメします!
次回も引き続き、意外と知られていないアトラクションのストーリーについて紹介していきますので、お楽しみに!!
戸田
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